歯周基本治療だけでなく、歯周外科治療をご提案できる対応力があります。
症状なく進行し、歯の寿命を縮める「歯周病」
歯周病とは
歯周病は、「歯茎が腫れる病気」「歯茎が後退する病気」であると同時に「顎の骨を溶かす病気」であることをご存じでしょうか。
顎の骨が溶けて歯のぐらつきが始まり、最後には脱落してしまいます。歯を失う原因の第一位は、虫歯ではなく歯周病です。
歯周病のおそろしさ「ほとんど症状なく進行する」
歯周病がおそろしいのは、ほとんど症状なく、ある程度まで進行してしまう点です。「症状に気づいて歯科医院を受診する」という基準で治療を開始していては、手遅れになりかねません。
歯周病治療の難しさ「長期間の継続的な治療が必要になる」
歯周病は、虫歯のように「治った」と言うのが難しい病気です。歯茎の腫れが治まったとしても、一度後退した歯茎や溶けた骨を元に戻すのは、容易ではありません。
長い年月をかけて進行してきた分、治療期間も長くなります。
まずは歯周基本治療
歯周病が見つかったら、まずは歯周基本治療を行います。
プラークコントロール
歯周基本治療の中でも、もっとも重要な取り組みです。歯磨きを中心としながら、フロス、歯間ブラシ、洗口液なども併用し、歯周病の原因となる歯垢をコントロールします。
私たちが生きている以上、口腔内の歯垢をゼロにすることはできません。いかに歯垢の少ない状態を作り出し、できるだけ増えないように維持していくかが大切です。
そのためには、歯科医院でセルフケアの指導を受ける必要があります。
SRP(スケーリング・ルートプレーニング)
特殊な器具を用い、歯周病の原因となる歯垢、歯垢が固まった歯石を徹底的に除去します。歯間、歯の裏側、歯周ポケットなど、歯磨きでは取り除けない箇所を集中的に清掃します。
咬み合わせ改善・生活習慣の改善
咬み合わせの乱れも、歯周病を悪化させます。咬み合わせが乱れているということは、一部の歯・歯茎に余計な負荷がかかっている状態です。負荷が適正に分散される咬み合わせへと改善していくことが大切です。
また、プラークコントロールの質を向上させるためには、生活習慣の改善が欠かせません。食事やおやつを摂るタイミング、セルフケアのタイミングや回数など、必要に応じてアドバイスを行います。
歯周外科治療
歯周基本治療で症状が改善しない場合には、歯周外科治療を検討します。
歯垢・歯石を外科的に取り除き、歯周病の改善を目指します。
歯周外科治療をご希望の方へ
歯周外科治療は、より高い効果が期待できますが、切開を伴うことも多くなります。
主に、以下のようなメリット・デメリットが存在します。
歯周外科治療のメリット
- 重度の歯周病に対しても、症状を改善することが可能です。
- 深くなった歯周ポケット、後退した歯茎、溶けてしまった骨などの問題の改善が期待できます。
- 治療後にはセルフケアがしやすくなります。
- 健康な歯茎を取り戻すことができます。
歯周外科治療のデメリット
- 麻酔のチクッとした痛みがあります。
- 6か月程度の治療期間が必要になることがあります。
- 治療によっては、保険適用外となることがあります。(基本的には保険適用です)
- 心疾患や糖尿病の方、妊娠中の方には行えないことがあります。
当院で行う歯周外科治療
歯肉整形
歯茎が腫れ、歯周ポケットが深くなっている方に効果が期待できます。
歯との境目の歯肉を必要最小限の量だけ切除し、歯周ポケット内部の歯垢・歯石を取り除きます。歯周ポケットの深さも改善されます。
歯周ポケット掻爬(そうは)術
歯周ポケットの深さが3~4ミリの、比較的軽度の歯周病に効果が期待できます。
歯茎に麻酔をかけ、スケーラーと呼ばれる器具を用いて歯周ポケットの歯垢・歯石を取り除きます。歯周ポケットの深さも改善されます。
フラップオペ
ある程度進行した歯周病に対して効果が期待できます。
歯茎に麻酔をかけて切開を加え、歯の根を露出させた上で、歯周ポケット内部の歯垢・歯石、炎症を起こした歯肉を取り除きます。切開を加えた歯茎を縫合して、手術は終了です。
歯槽骨整形術
歯周病によって、歯槽骨の表面がでこぼこになっている場合に行います。
炎症を起こした歯肉や膿を取り除き、歯槽骨の表面を平らにすることで、歯周病の原因となる歯垢が溜まりにくい環境を作ります。
エムドゲイン法
歯周病により顎の骨が溶けてしまっている場合に行います。
骨の失われた箇所に、エムドゲインゲルを注入し、骨の再生を促す治療です。完全にとはいきませんが、ある程度の回復が見込めます。
※「エムドゲインゲル」とは、豚から抽出されたエナメル蛋白を主成分とする薬剤です。歯が生えるときと同じ環境を作り出すことができます。
料金表
FGG (遊離歯肉移植術) | ¥55,000~ |
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CTG (結合組織移植術) | ¥55,000~ |
APF (歯肉弁根尖側移動術) | ¥55,000~ |
再生療法 | ¥77,000~ |
料金は、すべて税込表示です。